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JSOX法 [雑記]

なんか書いてみたはいいけど、あまり読む気にさせない仕上がり具合です。
お暇ならどうぞ。

規制というか法律の仕組みと現在の企業の仕組みが合ってないんじゃないかと思う。
JSOX法で泣かされている経理の人も多いと思うけど、ほんとにそれ必要?って思うことがある。
JSOXのごくごく一部の出来事です。例えばディズニーランドの年間パスポート。
※この売上が実際どんな計上されてるのかはわかりませんが、
うちの会社で扱う商品形態に似ているので例としました。

2パークの年間パスポート75,000円が5月にひとつだけ売れました。
現金払いなので5月に75,000円現金が入ってます。
ちなみにこのパスポートは、ディズニーランドとディズニーシーに1年間の間何回行っても良いという
すごいものです。
一ヶ月に一回行けば元とれるくらいかな。
人生で2回しかディズニーランド行ったことないので私には無関係。

JSOX法に基づくと、5月は75,000円の売上だぁ!とやってはいけないらしいんです。
1年分の契約なんだから1年に分けて売り上げなさいと。

75,000円 ÷ 12ヶ月 = 6,250円

つまり5月の売上は6,250円なんです。残り68,750円は前受金。

年間パスっていつでも売ってるわけなので、
5月の売上金額には4月以前に売った年間パスポートの5月売上分も計上しないといけない。
前年の6月~4月の販売金額の1か月分も今年の5月に売り上げる。
そして前受金を切り崩していくこととなる。

これだけでもめんどくせーって感じでしょ?
45,000円の1パークの年間チケットもあるわけで、それぞれ分割金額が違うし、毎月の売上数も当然異なる。
だから、過去の分も加味した上で月の売上はいくらで発生する前受金と切り崩す前受金を
算出しないといけない。

では、とあるチケット屋さんが色んなテーマパークの年間チケットを代行で購入して販売するとします。
これも先ほどと同じように月ごとに分割して売上をしなければならないんです。

さらに!このチケット屋の特典として、複数年や1年未満のパスも購入できるとします。
Aランドの2年チケット、B園の5年チケット、ディズニーの7ヶ月チケットなどなど。
これも全部分割計上しろと。

一ヶ月で何百枚もチケット販売する中で、
この売上は24分割、これは60分割、これは・・・と計上する必要がある。
そして今月で分割計上終わりで来月からは計上しないという過去の売上管理も必要。
ディズニー本体なら一律で12分割だったのに、チケット屋はそうはいかない。

しかも、8月1日から有効な1年間チケットを5月に購入した場合、
一旦全て前受金で、8月から売上&前受金切り崩し。

ありえないwwww
さらにさらに、チケット屋の場合は仕入も発生します。
売上を分割計上するということは仕入も分割計上の必要があります。
既に現金一括で支払っていて、仕入先からも1年分として入庫しているのにわざわざ分割。
かなり煩雑な期間管理が必要となります。
また、仕入先によって仕入金額も異なり、
販売先によって利益率も異なってきたりするケースがあるともうわけわからない。

これはチケットが売れるたびに一つ一つを手計算で期間管理するしかない。

大手家電の10年保障とかはどうやってんだろう。

前述の通り、ディズニーやチケット屋さんがそういう計上をしているのかはわかりませんが、
うちの会社はやらされてます。
JSOXの主張もわかりますよ。
1年分の契約金額を1ヶ月に集約して売り上げるのは売上を大きく見せてしまうという主張。

でもさ、物品は一括売上でいいわけだけど、
買った企業側では減価償却として分割して償却してるじゃない。
その償却にあわせて分割売上しなくていいわけでしょ。
途中解約を認めない契約の販売なら、分割しなくてもいいんじゃないかなと思う。

チケット屋が「売るのやーめた。倒産はしないけどしばらく休む」って言っても、
過去に販売したチケット分の売上は計上して前受金を切り崩さないといけない。
さらに仕入分の切り崩しも。
つまり全く企業活動してなくても毎月売上が上がっていくことになるんだけど
それはそれでまずいんじゃないかと思ったり。

結局のところ、現代の販売体系に会計ルールが追いついていない。
売上を分割する対象をもっと明確に定義するべきなんだよなぁ。
大まかな決まりを適当に作って無理やり企業に押し付けてる感が否めない。

まだまだある。
チケット屋の新人営業マンが5月に入社して1000万円分のチケット売ったとします。
でも帳簿上彼の5月の売上は分割した金額になります。
計算を簡単にするために、1000万円分は全て3年チケットだったりすると、月277,777円の売上。
おいおい自分の給料もでてねーじゃねーかってことになります。
その代わり向こう3年間は何もしなくても277,777円の売上は上がるんですが。

これだと営業マンの評価基準が難しくなりますよね。
だって、頑張って毎月3年チケットだけ1000万円分販売した営業は1年経つと何もしなくても

277,777円 * 12 = 3,333,324円

の売上が毎月上がるんです。もちろんその後何もしないままだと将来目減りしていきますが。

まぁそんなのは非現実的なので、
成績として集計する売上(5月に1000万)と会計上の売上(毎月分割)は別管理しろということになります。
そして間違いが発生するから手計算はやめろ、販売システムで一括管理しろと。

言うのは簡単なんだけどね。

「大学に入学してください。予備校で勉強してテストに合格すれば入れます。」

ほら、個々の状況を知らず根拠もないけど言うのは簡単だ。
これをそこそこ生活に余裕のある家庭の高校生に言うならまだわかります。
JSOX法は、予備校なんて近所にない地方在住の人や、生活に余裕の無い人、
別に大学目指してないサラリーマン、主婦にまで言ってるようなもん。

んで、実は全く会計系の知識がないのにここまでダラダラと書いてきたんですが、
いつも思うのは、実はうちの会社では分割売上の必要ってなかったんじゃないかと思ってたりもします。

うちの事業内容や取り扱い品目を知らない人が、監査法人の言われるがままに
やってしまったんじゃないかと。
そう考えてみると、うちの会社も何度か上層部が入れ替わった事があるんですが、
毎度毎度ものすごくトンチンカンな指摘をしてきてた。
つまりうちの事業内容をうまく伝えられずに入れ替わったと考えるとそれも納得できる。

訪問見積時にお米1kgをもらえるサカイ引越センターは陸運業です。
同じ陸運業でも小田急電鉄や東武電鉄などの電車などもあります。

またたとえ話で恐縮ですが、とあるおバカさんが小田急電鉄に役員になったとして、挨拶の場で
「わが社でもサカイさんのように引越しの見積依頼をしてくれたお客様にお米をプレゼントしようでは
ありませんか。」

と言い出すみたいなもんです。
周囲は当然「へ?うちは電車メインなのに引越しの見積?」となるわけで、

「いや、引越しじゃなくても・・・まとまった宅配の依頼とか、配達先にプレゼントしてもいいじゃないか」

とまあ陸運業だから宅配はやってるだろうと勘違いしてみたり。
そういえば2代前くらいの役員あたりから心当たりがある。

JSOXの悪口を言いたかったんですが、会社の悪口になってしまいました。

話を戻して・・・この法律は会計不祥事やコンプライアンスの欠如の防止になればいいんですが、
見る限りいくらでも抜け穴はあるわけで、
悪いことしようとする人にとっては屁でもないのかも知れません。

返って業務を煩雑にしているのも確か。
ということは善良な中小企業の負荷を大きくしているだけのような気がしてならないです。

いつの間にか風化するかシステマチックになるかして

「あー、そんな面倒な時代もあったねー」という日が来るといいなぁ。
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